ぐるっとつながる「回遊動線」で暮らしがもっと快適に
こんにちは。プランナーの六本木です。
「もう少し家事がラクにできたらいいのに…」
「家の中での移動が多くて、なんだか無駄が多いな…」
暮らしの中で、こんな“もやもや”を感じたことはありませんか?
今回ご紹介するのは、そんな日々の小さな不便を解消した「回遊動線」のある住まいです。
回遊動線って、どんなもの?
下の図面のオレンジの矢印をご覧ください。
毎日の暮らしでよく使う場所同士が、ぐるっとつながるように設計されているのが「回遊動線」です。
今回のI様邸では、2つの回遊動線を計画しました。
1つは玄関からキッチンへとつながる帰宅動線、もう1つは寝室から洗面室へとつながる身支度動線です。
それぞれの動線が、どのように暮らしを快適にしているのか、詳しくご紹介していきます!
回遊動線1:玄関から始まる、スマートな帰宅ルート
1つ目の回遊動線は「玄関⇔シューズインクローク⇔LDK」をつなぐルートです。
玄関から帰ってくると、広々としたシューズインクロークが出迎えてくれます。
買い物帰りは、ここで一旦荷物を置いて、カバンやコートを片付けることができます。
床は傷つきにくく掃除しやすいフロアタイルなので、趣味のガーデニング用品の収納にもぴったりです。
シューズインクロークから、キッチンへ。
食材の買い物を冷蔵庫にしまったら、そのままリビングへと移動できます。
*一般的な間取りの場合
買い物帰りは、重い荷物を持ちながら家の中をウロウロ。
とりあえずリビングのいすに、カバンやコートを置きっぱなしにしがち。
*回遊動線のあるI様邸の場合
帰宅後の「あれどこに置いたっけ?」がなくなり、玄関まわりもすっきり。
スムーズに片付くので、疲れて帰った日も、すぐにソファでくつろげます。
回遊動線2:寝室発、朝の準備がラクになるルート
2つ目の回遊動線は「寝室⇔ウォークスルークローゼット⇔洗面室」をつなぐルートです。
朝、寝室を出たら、広々としたウォークスルークローゼットへ。
衣類や小物をたっぷり収納できるクローゼットは、通り抜けられる設計に。
その日の装いを選んで、そのまま洗面室へ向かえます。
洗面室で身支度を整えたら、寝室に戻ることなくリビングへ。
*一般的な間取りの場合
洗面所で顔を洗ったり、また寝室に着替えを取りに戻ったり。
朝が早いご主人は、奥様を起こしてしまわないかと気を遣うことも。
*回遊動線のあるI様邸の場合
寝室から離れた場所で準備ができて、ご夫婦それぞれのペースで心地よい朝時間を過ごせます。
実はこの回遊動線には、洗濯の家事動線としての一面も。
洗面室で洗った洗濯物は、寝室の室内干しスペースへ。
乾いた洗濯物は、そのままウォークスルークローゼットへ収納できます。
暮らしやすさは、動線から生まれる
回遊動線は他にもさまざまな場所で活用されます。
例えば、キッチンを起点とした回遊動線で、家事の同時進行をスムーズに。
玄関から洗面室を通ってリビングに行ける動線があれば、外の汚れをリビングに持ち込みにくくなります。
ただし、すべての部屋をただつなげれば良いというわけではありません。
家族の生活リズムや、よく使う場所、一日の中でいつどんな行動をするのか…。
暮らしの様子をイメージすることで、ベストな間取りが見えてきますよ!
「動線」と「収納」にこだわったI様邸には、まだまだ素敵なアイデアがたくさん。
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